この記事は「これからYoutubeに動画を投稿したいけど何が何だか分からない!」という人を対象とした記事です。
- Youtubeに動画投稿する際のエンコード設定
- Youtubeの仕様
などについて簡単に紹介します。
→ビットレートとは?画質・音質・コーデックとの関係【映像・音声】
→エンコードとは?コーデックとMuxerの関係について
→動画コーデックの種類と違い(H.264・VP9・MPEG・Xvid・DivX・WMV等)
→動画形式の種類と違い(AVI・MP4・MOV・MPEG・MKV・WMV・FLV・ASF等)
最初に)Youtubeの再エンコ仕様について
Youtubeでは、投稿した動画のビットレート・コーデック・動画形式などに関わらず、必ず再エンコードされてしまう仕様になっています。
なので、どれだけ高画質・高音質な動画をアップロードしても、Youtube側である程度の画質・音質まで落とされてしまいます。
落とされる基準は動画の「縦解像度」です。
「720p」「1080p」などの表記を見た事があると思いますが、これが縦解像度を表しています。(720pなら例えば1280×720など)
この「縦解像度」に従って、以下の様な基準でYoutube側で再エンコードされる際にビットレートを割り当てられます。
タイプ | 映像ビットレート、標準フレームレート (24、25、30) | 映像ビットレート、高フレームレート (48、50、60) |
---|---|---|
2160p(4k) | 35~45 Mbps | 53~68 Mbps |
1440p(2k) | 16 Mbps | 24 Mbps |
1080p | 8 Mbps | 12 Mbps |
720p | 5 Mbps | 7.5 Mbps |
480p | 2.5 Mbps | 4 Mbps |
360p | 1 Mbps | 1.5 Mbps |
例えば、「1920×1080」「30fps」な動画を投稿した場合、「1080p」に当てはまるので、上記表から「映像ビットレート」を「8 Mbps」割り当てられて再エンコードされるという事です。
※音声ビットレートの割当量については以下記事を参考にしてみて下さい。
参考:Youtubeで高音質な動画をアップロード・ダウンロードするのは無理という話
このように「必ず再エンコードされる」という仕様になっているので、
動画を投稿する際にはできる限り高画質・高音質な状態で投稿するようにしましょう。
Youtubeにはニコニコ動画みたいにビットレート制限とかファイル制限と言った投稿制限がほぼありません。
なので、何も考えずに超高画質・超高音質な状態で投稿する事が可能なのです。(実際には、「長さ11時間まで(ファイルサイズ128Gb)」という制限がありますが)
あと、デフォ状態では「15分以上の動画をアップロード出来ない」仕様となっていますが、簡単に解除できるので特に問題ありません。
→15 分を超える動画のアップロード – YouTube ヘルプ
Youtubeの投稿仕様
「投稿仕様」と書いていますが、どんな動画でもほとんど投稿できてしまうので、詳しく考える必要もないです。
なのでこの項目は別に見なくても問題ありません。
投稿可能な動画形式(コンテナ)
投稿可能な動画形式は以下のとおりです。
- MP4
- AVI
- MOV
- WMV
- MPEG-PS
- FLV
- 3GPP
- WebM
あと、公式には記載されていませんが、MKV(H.264、AAC)な動画、MPEG-TS(MPEG2、AAC)な動画も普通に投稿可能でした。
おそらく、↑に書いてある動画形式以外でも、マイナーな動画形式以外はほとんど対応しているんだと思います。
しかし一応、推奨=MP4らしいので、エンコする予定ならこの動画形式を使用した方が良いでしょう。
参考:動画形式の種類と違い(AVI・MP4・MOV・MPEG・MKV・WMV・FLV・ASF等)【コンテナ】
投稿可能なコーデック
コーデックについては公式から明示されていないので詳しくは分かりませんが、恐らく有名なコーデックならほとんどのものが対応していると思われます。
あと映像の可逆圧縮コーデックについては、
などは対応しているみたいでした。(日本で人気の「UtVideo」なんかは対応してないようでした)
「デスクトップキャプチャーした動画、ビデオキャプチャした動画をそのままYoutubeに投稿したい!」という場合は、これらの可逆圧縮コーデックを使用しても投稿可能です。
あと音声の可逆圧縮コーデックについては、ほとんどのものが対応していないみたいです。(FLAC・ALAC・WMV losslessなど)
まぁ、今の時代H.264・AAC以外でエンコするメリットがほぼ無いので、実質この組み合わせ一択でしょう。(エンコードも早いしYoutube側のエンコも時間掛からないし)
参考:動画コーデックの種類と違い(H.264・VP9・MPEG・Xvid・DivX・WMV等)
参考:音声コーデックの種類と違い(MP3・AAC・WMA・WAV・Vorbis・FLAC等)
フレームレートについて
フレームレートは、パラパラ漫画で言う所の「1秒間当りの枚数」のことです。これが大きければ大きいほど滑らかな動画になります。
Youtubeでは「60fps」(1秒間に60フレーム)まで対応しています。
しかし、「60fps」に対応しているのは「720p」以上の動画のみです。
これ以下の解像度では強制的に30fpsまで下げられてしまいます。
例えば720×480・60fpsな動画を投稿した場合は、30fpsまで強制的に下げられます。
なので、60fpsで再生したい場合は、無理矢理にでも720p相当以上の解像度にして投稿する必要があります。
まぁしかし正直、60fpsは単純に30fpsの2倍のファイル容量になってしまうので、多くの視聴者からするとあまり嬉しい事ではありません。(通信量が余計にかかるので)
なので、30fpsで投稿するのが一番オススメだと思います。
参考:フレームレートとは?VFR(可変)とCFR(固定)の違い
解像度について
解像度についても制限は特にありません。
しかし、先述したようにYoutubeでは「縦解像度」が大きい動画ほど、再エンコードした際に多くビットレートを割り当てられます。
つまり、解像度の大きな動画で投稿しておけば、Youtube側での再エンコードによる画質・音質の劣化を最大限防げるという事です。
なので、動画を編集・エンコードする際には、できるだけ大きい解像度で作るようにしましょう。
場合によっては、無理やり解像度を引き伸ばして、再エンコードによる劣化を防ぐ方法もあります。(例えば720×360→1280×720など)
特に720pと360pとかだとビットレートの割当量が全く違うので、投稿するなら720p以上の動画推奨です。
アスペクト比について
Youtubeの再生画面のアスペクト比は「16:9」です。
これ以外のアスペクト比で投稿すると、動画の上下左右に「黒枠」が表示されてしまいます。
なので、動画を編集・エンコする際には、アスペクト比を「16:9」にするようにしましょう。
ビットレートなどについて
以下ページにYoutubeに投稿する際の推奨のエンコ設定が色々書かれています
参考:アップロードする動画の推奨エンコード設定(詳細) – YouTube ヘルプ
「見てもよく分からない!」という人のために要約すると
「MP4(H.264,AAC)がいいぞ!」
「あと画質・音質は最大まで上げてエンコしとけ!」
という事です。
推奨ビットレートt
どうせ再エンコードされるので守る意味なんてないです。最大までビットレートを上げましょう。
細かい事は気にしなくてOKです。
参考:ビットレートとは?画質・音質・コーデックとの関係【映像・音声】
インターレース解除について
Youtubeは、インターレースな動画を投稿しても、Youtube側で勝手にインターレース解除してプログレッシブに再エンコードしてくれるみたいので、特にインターレースについて考える必要はありません。
そのままインターレースのまま投稿してもOKです。
ニコニコ動画などの場合はそういうわけにはいかないんですが。
Youtubeに投稿可能仕様でエンコできるソフト
「このソフトじゃないとYoutube仕様の動画をエンコード出来ない!」と言った事もないので、どんなソフトを使用してもOKです。
以下のページで紹介しているエンコソフトとかなら何でもOKです。
参考:おすすめのフリーエンコードソフト11選【エンコーダー】
まとめ
Youtube用の動画をエンコードするなら、以下の事だけを注意すればOKです。
- コンテナ(mp4)、映像コーデック(H.264)、音声コーデック(AAC-LC)
- できる限り高画質にする
- できる限り高音質にする
別にコンテナとかコーデックは何でも良いですが、「この仕様で投稿すると再エンコードがすぐ終わるのでオススメだよ」というだけの話なので、コーデックとかコンテナは何でも良いとOKです。
というかもう本当に何にも考えなくてOKです。適当にエンコして投稿すればOKです。
このページの情報は以上です。
関連:Youtubeで高音質な動画をアップロード・ダウンロードするのは無理という話(投稿仕様の話)
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