動画のビットレートを計算する方法について、
具体的な例を示して説明してみたいと思います。
ビットレートとファイルサイズの計算方法
例えば、以下の条件の動画のビットレートを計算してみます。
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まず、「1280×720」解像度の1フレーム当たりの情報量を計算します。
(1280×720)px × 24bit/px = 22118400bit = 22.1Mbit
次にフレームレートを考慮して計算します。
フレームレートは30fps(1秒間に30回このフレームが表示されるという意味)なので計算式は以下のようになります。
22.1Mbit× 30fps= 663Mbps
この映像ビットレートに音声ビットレートを加算します。
663Mbps+ 0.192Mbps = 663.192Mbps = 82.899MB/s
というわけで、
この動画の場合、「1秒間当たりのファイルサイズ=82.899MB」ということが分かります。
なので、もしこの動画の長さが「3分」あるとすれば
82.87MB/s × 180s =14916MB = 15GB
という超巨大ファイルになるという事になります。
このような超巨大サイズだとパソコン内の空き容量がいくらあっても足りませんし、動画投稿などもままなりません。
そのため、通常動画は「コーデック」と呼ばれる「圧縮のアルゴリズム」を利用して「圧縮(エンコード)」という処理を施します。圧縮をする事で画質をほとんど下げないまま、ファイルサイズを大幅に小さくできます。
また、今回の例のように、動画を全く圧縮せずに出力する事を「無圧縮出力」と言います。
ビットレートと動画長さからファイルサイズを算出する方法
ファイルサイズは、「ビットレート」と「動画の長さ」から大体の値を算出できます。
式で表すと以下の様な感じです。
- ファイルサイズ[MB] = (映像ビットレート[kbps] + 音声ビットレート[kbps] ) × 再生時間[秒] ÷ 8 ÷ 1024
これの計算は”ビットレート計算ツール”なるものを使用すれば簡単に計算できます。
ウェブ上にも以下の様なサイトで計算できますし、
AviUtlならx264guiExの”ビットレート計算機”を使用すれば、簡単に計算できます。
(メニュー右上の「ビットレート計算機」から開けます)
▲この場合、「38.19MB = 445kbps ✕ 12分(720) ÷ 8 ÷ 1024」となる |
このように、計算機を利用すれば、
”どれくらいのビットレート”で、
”どれくらいの動画長さ”だと、
”どれくらいのファイルサイズ”になるのか
というのを簡単に調べることができます。
ちなみにですが、解像度とファイルサイズには関連性はありません。
例えば、「1920×1080で10Mbpsの動画」と「720×480で10Mbpsの動画」は、どちらも同じファイルサイズになります。
何故なら、どちらも10Mbpsという情報量(ファイルサイズ)でその解像度を表現しているにすぎないからです。
AviUtlでの無圧縮出力方法
AviUtlでは、メニューの「ファイル」→「AVI出力」から
- 「YUY2」
- 「未圧縮」
のどちらを選べば「無圧縮」動画として動画を出力できます。(「無圧縮」なので当然画質の劣化はありません)
「無圧縮」については以下の記事を参考にしてみて下さい。
参考:未圧縮とYUY2との違いについて【YUV422、RGB】
このページの情報は以上です。
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