DVDにハイビジョン動画(HD画質以上)を録画する事ができる、
- 「AVCHD」アプリケーションフォーマット
- 「AVCREC」アプリケーションフォーマット
の違いについて簡単に紹介します。
アプリケーションフォーマットとは?
AVCHDやAVCRECは、「アプリケーションフォーマット」と呼ばれる規格です。
「アプリケーションフォーマット」というのは、
「DVDに動画を格納する際は、○○というフォルダと△△というフォルダを作って、動画ファイルのコンテナは○○、コーデックは○○、んで動画ファイル自体は○○というフォルダに入れてね。」
みたいな取り決めの事です。
BDレコーダーのようなBDを読み取る機械は「アプリケーションフォーマット」を見て
「このBDは○○というアプリケーションフォーマットだから動画ファイルはこのフォルダに入ってるはず!」
という風に読み込めるわけです。
なので、フォルダ構造やコーデックが間違っていたりすると、BDレコーダー達は「ファイルがない!こんなコーデック知らない!動画を読み込めない!」となるわけです。
アプリケーションフォーマットは、そういった機器間での共通ルール的なものであって、
AVCHDやAVCRECは、DVDにハイビジョン録画できるように「BDMV」や「BDAV」規格を応用したアプリケーションフォーマットです。
参考:BDMV(BD-Video)とBDAVの違い【ブルーレイ】
DVDの「アプリケーションフォーマット」は
です。(DVDをダビングした事ある人なら「Videoモード」とか「VRモード」とかいう言葉を聞いたことが有ると思いますがコイツの事です)
2つの違い
それぞれのフォーマットの違いを箇条書きすると以下の様な事が言えます。
- 「AVCHD」は「BDMV」を応用したフォーマット
- 「AVCREC」は「BDAV」を応用したフォーマット
著作権の観点から言うと以下の様な違いがあります。
- 「AVCHD」は著作権保護機能が付いていない
- ハイビジョンカメラの録画フォーマットとしてよく使用される。著作権保護機能が付いていないので地上デジタル放送とかをダビング出来ない
- 「AVCREC」は著作権保護機能が付いている
- なので、BDレコーダーからCPRM対応DVDに地上デジタル放送をダビング出来る(もちろんHD画質のまま)
画質的な違いとしては以下の様な事が言えます。
- 「AVCHD」「AVCREC」「BDMV」「BDAV」、共に全て同じコーデックを使用した場合は画質・音質は全く同じ
- まぁ当たり前っちゃ当たり前ですが、これらは「アプリケーションフォーマット」であって、「コーデック」ではありません。画質や音質を左右するのは「コーデック」です。
規格の違い的には以下の様な事が言えます。
- 「AVCHD」は「ソニー」と「パナソニック」が作った規格
- この二社が勝手に作った規格ですが、カメラ・BDレコーダー等では、この規格が標準規格となりつつあります
- 「AVCREC」は「ブルーレイという規格を作った団体(BDA)」が作った規格
- つまりブルーレイに公式に認められた規格という事
互換性については以下のことが言えます。
- 「AVCHD」と「AVCREC」には互換性が無い
- 「AVCHD」に対応している機器では「BDMV」も再生できる
- 「AVCREC」に対応している機器では「BDAV」も再生できる
- 「BDMV」と「BDAV」には互換性がない
最後に)ひとこと
この手の規格って本当にややこしいですね。正直言ってウンザリです。
「DVD-VR」と「DVD-Video」の時から何も変わってない気がします。
とりあえず、
- 「AVCHD」は、ハイビジョンカメラとかの録画フォーマット
- 「AVCREC」は、テレビの放送とかを高画質・低容量で録画するためのフォーマット
- 「DVD-Video」とかだと720×480以上の解像度に対応していない上に、コーデックがMPEG-2なのでファイルサイズ当りの画質が最悪なので
- 「BDMV」は、レンタルBD(BDーROM)に使われているフォーマット
- 「BDAV」は、自作BD-Rなどに使うフォーマット
という感じで覚えておけばOKかもしれません。
このページの情報は以上です。
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