Ut Videoコーデックのインストール方法と使い方【設定】

有名な可逆圧縮コーデックの内の1つ、「Ut Video Codec Suite」のインストール方法と使い方について紹介します。

動画編集やデスクトップキャプチャする人なら、「入れておいたほうが良いコーデックNo.1」です。

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「Ut Video Codec Suite」の特徴

以下、特徴です。

  • 無料
  • 国産(作者は日本人)
  • 速度も圧縮率が良いバランス
  • ロゴなし
  • マルチスレッド対応
  • RGB・RGBA・YUVに対応
  • 色空間の規定(bt.601かbt.709)も選択できる
  • Youtubeに直接投稿できない

例えば、

  • キャプチャソフト(アマレコTV、アマレココ等)のコーデック
  • 動画編集ソフトの中間ファイルを出力する際のコーデック

などとして使用されることが多いです。

今現在、「可逆圧縮コーデックと言えばUt Video Codec Suite」と言うくらい多くの人が使っています。

ちなみに私も、エンコードする前提でPC画面をキャプチャする際は、このコーデックを使用します。

エンコードせずにそのまま保存したり、編集せずにそのままYoutubeに投稿したりする場合は「Lagarith Lossless Video Codec」を使用します。

ダウンロードとインストール

※作者さんは「梅澤 威志」さんという方です(ツイッター:@umezawa_takeshi

  1. 作者さんのページから本体ファイルをダウンロードする
    ※今現在(2015年9月)の最新バージョンは「15.2.0」でした
  2. ダウンロードしてきたファイル「utvideo-15.2.0-win.exe」を実行する
  3. 「OK」をクリック
    ut video codec_インストール1
  4. 「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール2
  5. 「同意する」を選択して「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール3
  6. 「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール4
  7. インストール場所を指定して「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール5
  8. 「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール6
  9. 「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール7
  10. 「インストール」をクリック
    ut-video-codec_インストール8
  11. 「次へ」をクリック
    ut-video-codec_インストール9
  12. 「完了」をクリック
    ut video codec_インストール10

以上でインストールは終了です。

使い方(設定方法)

どんなソフトからでも良いので「Ut Video Codec Suite」の設定画面を開きます。

 

ここでは例としてAviUtlで開きます。

AviUtlにて「ファイル」→「プラグイン出力(拡張編集AVI/BMP出力(RGBA)」にてファイルダイアログを開き、「ビデオ圧縮」を選択します。

すると以下の様な画面が表示されます。

UT video_設定画面

色空間の組み合わせから選択します。

 

○ファイルサイズ的順番

ファイルサイズ的には「RGBA > RGB >>> YUV422 > YUV420」という感じで、RGBAが一番大きくなります。

参考YUVとRGBの違い

 

○画質的順番

画質的には「RGBA ⊃ RGB > YUV422 > YUV420」という感じで、RGBAが一番高画質です。

透明度情報がない場合はRGBAを選択する意味はなく、RGBでOKです。

Youtube・ニコニコ動画などの動画共有サイトにアップすると強制的に「YUV420」にダウンサンプリングされるので、これらが主な用途の動画の場合は「YUV420」で良いです。

というか正直、実写やアニメ動画なら全部「YUV420」で十分です。(かなり拡大しないと違いを見分けられないレベルなので)

CGちっくな動画(MMDとか)で綺麗に描写したい場合は「RGB」がおすすめです。

 

○BT.601とBT.709

それぞれの違いは、

  • BT.601:SD動画用(縦解像度が720以下)
  • BT.709:HD動画用(縦解像度が720以上)

です。

 

選び終わったら、

次に「設定」を押すと詳細なエンコード設定を行う事ができます。

UT video_設定画面1
  • フレーム分割数
    • 自分のCPUの対応スレッド数を入力する。
      (分からない場合はデフォルトのままにしておくか、「論理プロセッサ数と同じにする」にチェックを入れる) 
  • 圧縮率優先(Predict median)・デコード速度優先(Predict left)
    • 「圧縮率優先」にするとファイルサイズは小さくなるが、エンコード・デコード時(再生時)のCPU負荷が上がる。
    • 「デコード速度優先」にするとエンコード・デコード時のCPU負荷が下がるが、ファイルサイズは大きくなる。
    • 圧縮率は10%くらい、デコード速度は50%くらい違うらしい?(作者のreadmeより)

実際に「1920×1080」「30fps」「yuv420」という設定で10秒間デスクトップキャプチャしてみたら、

  • 圧縮率優先
    • ファイズサイズ:180MB
    • CPU使用率:19~30
  • デコード速度優先
    • ファイズサイズ:200MB
    • CPU使用率:19~25

という感じでした。(参考までに)

  • インターレース映像としてエンコード
    • エンコードする元動画がインターレース動画の場合、最適な設定でエンコードする事ができる設定。
    • あくまで”最適な設定”というだけでインタレース解除できるわけではないので注意。
    • 圧縮率がよくなるのでファイルサイズが小さくなりがちになるけど、画質自体は変化しない。(当たり前だけど”可逆圧縮”なので)

「インターレース映像としてエンコード」の使用例としては以下のようになります。

  • 元々インターレースな動画を、AviUtl(エンコソフト)で「インターレース解除」設定を行った状態でエンコードする場合
    チェック不要 
  • 元々インターレースな動画を、AviUtl(エンコソフト)で「インターレース解除」設定を行っていない状態でエンコードする場合
    要チェック(ただしインターレース解除できるわけではない)  
  • 元々プログレッシブな動画
    チェック不要

設定の保存

Windowsのスタートメニューから

「Ut Video Codec Suite」→「Global Configuration」を開きます。

Ut Video Codec Suiteのグローバル設定
  • コーデック側で設定をグローバルに保持する
    • 各エンコーダーソフト(AviUtlであったりアマレコ系ソフトであったり)でエンコードの設定を保存できるようになる。
      (わざわざこの設定を追加したのはソフトによっては設定が保存できない場合があったためらしい。(ソース)) 
  • コーデッククライアントからの設定を無視する
    • 各エンコーダーソフトのエンコード設定を保存出来ないようにする。(デフォルトで固定)
      ※詳細については作者さんが解説してくれています。
      http://umezawa.dyndns.info/wordpress/?p=1890

チェックをいれてるのに毎回リセットされてしまう場合は、

バージョンアップすると直るかもしれません。(バグ修正内容

 

このページの情報は以上です。

 

関連可逆圧縮と非可逆圧縮の違いについて【コーデック】

関連Lagarith Lossless Video Codecのインストール方法と使い方【設定】

関連MLC Codecのインストール方法と使い方【設定】

コメント

  1.   より:

    「インターレース映像としてエンコード」って、
    ここでインターレースが解除されるわけではないので、
    aviutlでデインターレースするにしてもしないにしても関係ないような。

    とりあえずチェックしとけば小さくなるんじゃないですかね?

  2. たむかめ より:

    更新があり、フレーム内予測方式を選択する形になりました(その代わり、優先のやつがなくなりました)

    (https://aviutl.info/huffyuv/ 引用)
    Predict median:圧縮率を最大限上げる設定。デコード時のCPU負荷はかなり高め。
    Predict gradient:フレーム欠損が無いギリギリのレベルまで圧縮率を上げる設定
    Predict left:圧縮率を下げてCPU負荷を下げる方法。

    RGB、YUV問わず同じです。 またあくまでも私の環境だからなのかもしれませんが、ARGBがなくなりました。

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